ラーメンを食らう後輩を見ながら考えたこと。


とても梅雨ですね。


梅雨らしい梅雨は久しぶりな気がします。

最近は、僕の代わりに9月以降、SERENESSEで活躍してもらう後輩の研修に日々奮闘しています。

僕と同時期に、もう一人常勤のスタッフが退職するため、今回はかつて無い人数の新人を採用しました。

ほぼ全員が経験者です。

そうなってくると自然と、あの新人はこういうところが上手いとか、
また別の新人はこういう部分でセンスが良いとか、はたまたセンスが無いとか、
接客面ではどうとかこうとかいろいろな見解が飛び交いはじめ、
指摘し合い、高め合おうとするという現象が起こります。


僕自身は、施術現場において、「上手下手」という優劣判断があまり好きではないし、
現場の歴を長く積むほど良い施術者になるともあまり思っていません。
(そうなる人もいると思います。)

少なくとも、自分は年齢が若いからとか、歴が浅いからとか、
そういった理由で駄目だと言うのは、謙遜でなければ逃げであり、

またそういった見地で他の後輩施術者を評価しないというのは、
随分筋違いな話だと思います。

上手か下手かとは、単純に。

お客様にとって良かったか良くなかったか。


ひとことも、言い訳の余地はなく、

一期一会の現場においてお客様それぞれが決めることであり、

我々が自分や他の同僚を、技術力や知識量を基準に評価するべきではないと考えています。

だから、多少なりとも他で現場を経験してきた後輩が入店した時に、
僕は自分の方が上手だとは全く思っていないし、逆に自分の方が下手だとも思わない。

経験者の新人スタッフを「研修」させるということは、
あくまで至極表面的な部分での相違を店単位で統一するということに過ぎず。

彼ら彼女らが各々で培ってきた、
お客様や自分の施術に対する「想い」までも研修させるようなことにだけは、
ならないようにと気をつけています。

もちろん、最低限の先輩達に対する言葉や態度を守ることは大切です。
(僕はうまくできませんので。笑)

ただ、彼ら彼女らの言葉や態度の裏に、自身の「想い」に対する確固たる自信を垣間見ると、

僕は、安心すると同時に、自分自身も非常に高められるものがあり、とても嬉しくなります。

僕が後輩に対して思うのは、極めてシンプルに。

他人の喜びを、自分の喜びに。

ギブアンドギブ。


アンドギブ。

あくまでその結果として利益なり給料なりが生まれてくるということ。

この仕事の醍醐味を、余すことなく、堪能してほいと願うだけです。



そしてそういった環境を作っていく義務が、経営者だけでなく、

現場でいつも傍にいられる仲間にも、あるのだということを、
組織単位で共有することがなによりも大切だと思います。

今回の場合は、実際問題でお客様の引継が行われたりもするので、
僕にとってはかなりリアルでナイーヴな部分があったりしていますが、


後輩を育てて、店を育てる、業界を育てるということは、
すべてそういったことの延長線上に見えている気がしています。



とりあえず僕が東京を離れることで、
少なからず何人かのお客様にはご迷惑をおかけしてしまいますが、

9月以降、僕がしてきたよりも何倍もの喜びを、後輩たちがお客様と作っていけるように、
 残り二か月の間で、東京に置いていけるものをひとつ残らず後輩たちに今託すこと。

新店の云々よりも今、最優先で至力を尽くすべき仕事だと、考えています。

ひとまず。


研修尽くしの連勤を乗り切った二人を、今日はラーメン屋に連れて来てみました。


 

まだまだ余裕と言わんばかりに替玉を掻き込んでいました。

頼もしい限りです。

さて。

僕も休んではいられません。

 

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